Dance Triennale Tokyo 2012

いまだに解決の糸口さえ見えないままに、緊張状態がつづくイスラエルとパレスチナ。ダンスはこの問題にどのようにアプローチできるのか。そもそも言葉のないダンスが、ポリティクスに介入などできるのか。『Quiet』は、いかなるプロパガンダにも陥ることなく、その難問に真正面から向き合った稀有な作品だ。世界有数のダンス大国イスラエルにおいてさえも、ここまで一切のエンタメ性を排除して、身体が表現できること／できないことの可能性に賭けた作品はあまり例がないだろう。楽観も悲観も超えた出口のない状況。あとは祈るしかないのだろうか。（石井達朗／舞踊評論家）

1979年旧ソ連生まれ、1990年イスラエルに移住。バットシェバ舞踊団、ヤスミン・ゴデール・ダンス・グループ等でダンサーとして活躍した後、2004年より振付家として活動、現在はテルアビブを拠点として活動。2008・09・11年イスラエル文化省ダンス部門若手アーティスト賞、2010年「Solo Colores」にてクルト・ヨース賞等、国内外で様々な賞を受賞。近年は特にイスラエルのアラブ人地区を中心に多様なコミュニティで活動を展開。振付家アナット・ダニエリと共に、エルサレムのパフォーマンス・アート・アリーナにおいてNew Dance Projectを２年にわたり手がけ、若手振付家の為のプラットフォームを開発し続けている。
www.arkadizaides.com/

振付・演出：Arkadi Zaides

アーティスティック コラボレーター：Joanna Lesnierowska

出演：Muhammed Mugrabi, Yuval Goldstein, Ofir Yudilevitch, Arkadi Zaides

音楽：Tom Tlalim
, Ziv Jacob, Domenico Ferrari, Ran Slavin

舞台美術：Klone

照明：Firas Roby

衣装：Salim Schada

プロダクション：Hila Kaplan

共同製作：Arts Station Foundation, Poznan, Poland

助成：
The Israeli Ministry of Culture and Sport, The Choreographers Association (Tel Aviv), Art Station Foundation (Poznan), Rabah Morkus Studio For Dance and Movement (Kafer Yassef), The Israel Lottery Council, Polish Institute (Tel Aviv), Teva Pharmaceutical Industries